E-500には標準でボイスレコーダーの機能がついています。
人前で声を吹き込むのはちょっと勇気が要りますが(^^;)、状況によっては手書きのメモ以上に素早く記録ができそうです。
ビジネスマンを中心に専用機も結構売れているらしいとのことで、E-500でどの程度使えるのか試してみました。
ボイスレコーダーを使うには、画面上のメニューをタップする方法と、本体左側面のVoiceボタンを押す方法と二通りあります。
メニューの方は、「● 」ボタンが録音開始、「■」ボタンが停止、「⇒‖」ボタンが再生です。
Voiceボタンは、(本体電源ONの状態で)押し続けると録音が開始され、ボタンを離すと停止になります。
(このとき自動でメニューが起動します)
録音した音声はWAVEファイル(*.wav)として保存されます。専用機と違ってPCに直接保存するわけですから、ファイル管理は便利です(^^)。
「ツール」メニューの中の「オプション」で、保存場所をメモリカードにするかどうかの指定が可能です。
基本的に「\My Documents」配下に保存されますが、その下のサブフォルダへ保存したい場合は、「ファイル」メニューの中の「フォルダ」を選び、新規フォルダを作成できます。
再生は通常のものに加え、「連続再生」、「高速再生(約2倍速)」があります。
また1秒ごとにコマ送り・コマ戻しもでき、その位置からの再生もできます。
特に何もしなくてもボイスレコーダーのメニューを選択すれば録音自体は可能ですが、録音形式(音質)を選択することによって、記録できる時間に差が出てきます。
録音形式は以下の通りです。
また目安として、約14MB空き容量のあるCFにどれだけ録音できるかも書きました。
録音可能秒数は画面下に表示されます。
形式 | 属性 | 録音できる時間(目安) |
IMA ADPCM | 8,000Hz、4ビットモノラル(4KB/s) | 3,718秒(61分58秒) |
〃 | 11,025Hz、4ビットモノラル(5KB/s) | 2,698秒(44分58秒) |
PCM | 8,000Hz、8ビットモノラル(8KB/s) | 1,884秒(31分24秒) |
〃 | 8,000Hz、8ビットステレオ(16KB/s) | 942秒(15分42秒) |
〃 | 8,000Hz、16ビットモノラル(16KB/s) | 942秒(15分42秒) |
〃 | 8,000Hz、16ビットステレオ(31KB/s) | 471秒(7分51秒) |
〃 | 11,025Hz、8ビットモノラル(11KB/s) | 1,367秒(22分47秒) |
〃 | 11,025Hz、8ビットステレオ(22KB/s) | 683秒(11分23秒) |
〃 | 11,025Hz、16ビットモノラル(22KB/s) | 683秒(11分23秒) |
〃 | 11,025Hz、16ビットステレオ(43KB/s) | 341秒(5分41秒) |
True Speech(R) | 8,000Hz、1ビットモノラル(1KB/s) | 14,132秒(3時間55分32秒) |
モバイルボイス | 8,000Hz、モノラル(0KB/s) | 50,264秒(13時間57分44秒) |
●いちばん長く録音できる「モバイルボイス」は正直なところ音質は悪いようです。再生してみたら、声がかすれてボイスチェンジしていました(^^;)
●メモリをいちばん使う「PCM」(11,025Hz、16ビットステレオ(43KB/s))は、さすがにクリアではっきりとした音で再生されました。
ただ初期値設定だった「True Speech(R)」でも、個人的なメモ程度の録音なら問題無いレベルという気がします。
またボディースーツを着せたままでも、本体に顔を近付ければちゃんと録音できました。
会議などでどの程度音声を拾えるのか試せませんが、PDAの外観であるE-500なら、目立たずにすみそうです。
ちなみに約2m離れたテレビの音を最高音質の「PCM」(11,025Hz、16ビットステレオ(43KB/s))で録音してみたところ、まるで遠くの方で話しているようですが、一応聞き取ることができました。
このボイスレコーダーは、あくまで「E-500の中の一機能」という認識であれば、結構使えると思います。
2000.2.15UP